管理栄養士より
食べられなくなったらどうしますか?
管理栄養士の南です。
すっかりご無沙汰しておりますが元気にしています。笑
新型コロナウイルスにより、日常が一変してしまいました。
当院でも受付での検温や、透明シート、電話診療などの感染対策のほか毎月かかさず開催していた健康教室の実施見合わせなど大きな変化がありました。
日本在宅医療連合学会の学術集会もコロナウイルス対策としてweb開催となりました。
もともと名古屋での開催予定でしたので、参加するか迷っていましたがweb開催となり参加出来るはず…でしたが、なんと申し込みをすっかり忘れてしまい気づいた時には締め切り後でした。。。
ということで、かろうじて申し込みできた市民公開講座を聴講致しました。
日本在宅医療連合学会学術集会HPより
在宅医療に携わりたいと思って数年、取得した認定資格も更新時期になったのにいまだ実現できていません。外来通院から在宅医療までを継続して携わっていきたいのですが、現在は外来通院が難しくなるとそこで支援終了となってしまっているので残念です。
さて、今回の市民講座は
人生の最終段階を考える ― 食べられなくなったら、どうしますか?―
というテーマで開催されました。
私は管理栄養士ですので
「食べられなくなったらどうしますか?」
日頃から患者さまとのお話の中で度々登場する言葉なのですが…
今回web聴講中にアンケートがありました。
Q 食べられなくなったらどんな栄養管理を望みますか?
会場の回答は以下のとおりでした。
① 経鼻胃管(鼻からチューブをいれ水分・栄養管理を行う) 14名(4.9%)
② 胃ろう(胃に直接チューブを挿入し水分・栄養管理を行う)41名(14.3%)
③ 末梢静脈栄養(末梢の血管からの点滴栄養) 15名(5.2%)
④ 中心静脈栄養(鎖骨下などの血管から点滴栄養。高カロリー投与可能)9名(3.1%)
⑤ いずれも不要 113名(39.4%)
⑥ 質問自体が不適切 95名(33.1%)
皆様はどうお考えでしょうか?
考える上でまず医学的判定をもとにすることが重要です。
例えばがん末期かつ老衰の終段階においては人工栄養の利点はほとんどなく、⑤を選択することは緩和ケアの観点から気道内分泌(痰)などの減少で吸引の苦痛や、気道閉塞のリスク減少が期待できることが考えられます。
一方、交通事故によるけがなどで経口摂取は難しいものの全身状態良好な場合は②を選択し栄養管理を行うことでその後の回復の利点になることが期待できます。
つまり状況により選択の視点が異なります。
また1人ひとりの価値観を大切にすることも重要です。
そのためには元気なうちから人生の最期をどのように迎えるのかご家族や医療スタッフと
話し合いを重ねていくことが大切です。
「人生会議」という愛称もつきましたが、医療が進歩した現在、「人生の充実」を軸とした食支援ができるようチーム医療の一員として貢献できたらと思います。
安全に食べるための食支援(KTバランスチャート)
管理栄養士の南です。
前回に引き続き小山珠美先生の研修会のお話です。
今回はKTバランスチャートについてご紹介させていただきます。
KTバランスチャート
看護師の小山珠美先生が長年の実臨床で養った、食べる支援に必要な要素を専門家でなくても評価でき、ケアに生かせるように開発されたツールです。
「食べたい」と願っている方にどのようにケアしたら「食べる力が改善していくのか」という視点に立って作られました。
①食べる意欲
②全身状態
③呼吸状態
④口腔状態
⑤認知機能
⑥咀嚼・送り込み
⑦嚥下
⑧姿勢・耐久性
⑨食事動作
⑩活動
⑪摂食状況レベル
⑫食物形態
⑬栄養
の13項目をそれぞれ1~5点で評価しレーダーチャートにして「強み」「弱み」を可視化することでわかりやすくすることができます。
ホームページ上から詳細が閲覧できますので、ぜひ「KTバランスチャート」を一度検索
してみて下さい。
私が初めてKTバランスチャートを学んだのは、まだ当院に入院病床がある頃でした。
咀嚼嚥下機能に障害のある患者様も多くいらっしゃいましたが、当院には言語聴覚士がおらず、またVF(嚥下造影検査)やVE(嚥下内視鏡検査)などの設備もありませんでしたので、安全な食事の提供について悩むことも多くありました。
KTバランスチャートを知って、まずは自分が習得し院内に広めていこう!と思った矢先の入院病棟閉鎖でした…。
現在、担当している患者様にKTバランスチャートが必要と思われる患者様はいらっしゃらないので、実臨床での出番はないのですが、必要な時期が来たら使いこなせるよう準備をしておきたいと思います。
最近、患者様とのお話の中で「終活」という言葉も度々聞かれるようになりました。
人は誰でもいつか食べることが難しくなります。
もちろん「食べる」ためにできる支援もたくさんありますが、「お食い締め」という言葉も登場し、「栄養の選択」についてのお話もさせていただいております。
人生の最期まで寄り添える管理栄養士になれるよう包括的視点から食支援を行うことが私の目標です。
以上研修報告でした。
今月は研修月間!しかも、摂食嚥下に関する内容が続きます。時代の流れに遅れない様学んでいきたいと思います。
安全に食べるための食事介助技術
神奈川県栄養士会主催の研修会でしたが、
なんとお隣の管理栄養士さんが「南さん!」でした。
長くなりましたので、この続きはまた次回ご紹介させていただきます。
特定健診お早目に!
管理栄養士の南です。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
お正月明けの今週は、栄養指導の際にお正月のお話をさせていただく機会も多くあります。
私はお正月に夫の祖母の百寿のお祝いをしました。(1月7日でめでたく100歳!)
ひ孫10人と撮った写真をみて、いのちの繋がりについて改めて感じた年明けになりました。
さて、年が明けると少しずつ新年度に向けて動きがでてきます。
当院でも新年度に向けての雇い入れ健診のご予約が増えてまいりました。
横浜市で実施しております特定健康診査の受診期限は3月末となっております。
例年、3月は大変混み合い、心苦しくもご予約をお断りさせていただくこともございます。
↑↑
今年度の特定健診をまだ受けていない方へ、横浜市よりこちらのはがきが郵送されている
そうです。(画像は横浜市ホームページより)
現在国を挙げて特定健診の受診率向上に取り組んでおります。
費用は無料となっておりますので年に一度ご受診下さい。
当院では現在健診枠にゆとりがございますので、今年の健診をまだお受けでない方は2020年の
スタートにご自身の健康状態について確認されてみてはいかがでしょうか?
健診は、ご予約制で実施しています。
電話:045-961-7835 または 受付窓口 までお気軽にお問い合わせください。
※受診券は昨年5月下旬頃にご自宅へ郵送されています。紛失された場合は再発行可能です
のでお住まいの区へお問い合わせ下さい。
元気に食べてますか?
管理栄養士の南です。
今日は今年最後の健康教室でした。
皆様に支えていただき、毎月開催することができました。ありがとうございます。
さて、先月のことになりますが。。。
「元気にたべてますか@甲府」に参加してきました。
憧れつつもなかなか一歩を踏み出せずいましたが、前職の先輩に誘っていただき
デビューです。
初めての特急電車にドキドキしながら、無事甲府に到着。いい天気です!
まずは東口 髙志先生の講演を聞きます。そして、WAVESについてのお話を聞いた後は
テスト!! 認定試験があります。
終了後各班にわかれてミーティング。私はアンケート班担当でした。
お昼を食べて、いよいよ本番!
武田信玄像の前で集合写真を撮っていざ本番、会場へ移動します。
アンケート班の私は、低栄養についてのいくつかの質問をさせていただき、計測班の方が
測定する数値を記録する担当です。
身長、体重、BMI、握力、ふくらはぎ周囲長、皮下脂肪、ピンチ力、舌圧の測定をしていきます。
地域の皆様とお話しさせていただいたり、全国から集まるスタッフから多くの刺激や学びを得ることができました。
また、日ごろの栄養相談では、低栄養予防について伝えさせていただいておりますが
継続して通院いただくことで低栄養予防の役に立てているのではないかと少し自信もつきました。
そして気になるテストも無事合格でした
前職の先輩です。管理栄養士としていちから育てていただきました。
WAVES JAPAN 全国で低栄養予防の啓発活動を行っています。
是非ご一読下さい!
在宅食事療養研修会
ご無沙汰しております。
管理栄養士の南です。
最近、研修報告ばかり書いていますがまた研修報告です。
日本在宅栄養管理学会の東北関東甲信越ブロック研修に参加してきました。
先日当院の健康教室のテーマにもなった認知症についても学んできました。
健康教室で山嵜院長の講演を聞いていたので予習バッチリです!!
健康教室では低栄養についてお話させていただきましたが、体重減少は認知症の進行を早めます。
また、軽度認知症においては食事療法で進行を遅らせる事ができるという心強いデータを得る事ができ励みになるとともに重度認知症においては効果なしと…。日頃からの食事がやっぱり大切ですね!!
人生100年時代、90歳になると半数以上が認知症となり、認知症は誰もがかかる病気のひとつです。
しかし、自分で認知症を心配し、受診する事はほとんどなく、また受診を拒否される事も多く見られるそうです。
かかりつけを持つ事は、そうした受診への抵抗を減らせるようにもなると思います。
国の施策として今年認知症施策推進大綱が発表されました。
認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられる「共生」を目指し、「認知症バリアフリー」の取組を進めていくとともに、「共生」の基盤の下、通いの場の拡大など「予防」の取組を行っていこうという方針です。
厚生労働省ホームページより
食支援もその中とひとつとして掲げられています。
認知症と栄養素の研究では、単一の栄養素の摂取ではなかなか効果を証明できていないようですが、魚と野菜の摂取での効果は証明されています。魚、野菜積極的に摂りたいですね!
また話題になっている病院再編の流れなどもあり今後ますます在宅での療養生活が増える事が予測されます。在宅療養において食事は療養者だけでなくご家族の暮らしなど、多岐に渡り考える必要があります。事例発表を通し、こんな場面だったら自分ならどうするか。活躍する管理栄養士の事例発表を聞き、考えてきました。
在宅訪問は現在火曜の午後に実施しています。お気軽にお問い合わせ下さい。